「お母さんの敏感期―モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる」を読んだ

日本モンテッソーリ協会理事の相良敦子さんの著書で、子育てしているお母さんに役立つ、モンテッソーリ教育の教えや技術を紹介する本です。

子育ては何が正解か分からない中で、定期的に本を読んだりして学んだ上で納得感のあることを行動に反映するということをやっている中で、モンテッソーリ教育というキーワードは聞くものの、内容はよく分からなかったので、それを知るために読んでみました。

モンテッソーリ教育はひとことでいうなら「自律と自立を育てる教育」

「自律」と「自立」の定義は、色々とありますが、要するに 自分の頭でよく考えて、自分のからだをよく使い、周囲の人や物と安定した関係を維持しながら、自信を持って自分のやりたいことを追求していける力 を身につけることが大事なのではかなと自分は認識しました。

ブルームというアメリカの教育学者が、芸術と運動と自然科学の三つの領域で、世界のトップクラスになった人たちが、小さかったときどんな教育を受けたかを、大々的に調査研究しました。その中で「家庭と初期学習の役割」について興味深い報告があります。その人たちに共通している一つのことは、親たちが、家庭のいろいろな雑用や責任を小さいときから分担させたということです。四、五歳ごろから、日常生活において子どもに適切に責任をもたせて自律的に行動できるように何度もくり返して強調したというのです。その人たちはやがて特定の専門領域に興味をもち始めると、ベストを尽くすこと、しっかりやることなど、小さいときから家庭の中で親からいわれ、毎日繰り返し実行していたことが役に立って、ついに世界のトップレヴェルにいたるまでの訓練に耐えぬくことができたのだそうです。

そうした力を身につける上で、小さいときから適切な責任を持たせて自律的に行動できるようにすることが非常に大事で、日常生活でのそうした小さな積み重ねが成長するに従って大きな差となって現れるのかなと感じます。

幼い子供には「敏感期」という大切な時期がある

幼い子供には、一定のことに関する感受性が高くなる時期があり、 これを知ることで、子育てが「楽しくてたまらない」か「つまらないか」分かれるとのことでした。具体的には、

  • 秩序観の敏感期
  • 感覚の敏感期
  • 運動の敏感期

といったものがあり、ある対象に敏感になる中で、環境から必要なモノを吸収して、自分を創っていくようで、親はそうした敏感期があることを認識した上で子供の成長の手助けをしていく必要がありそうです。

で、手助けをするための具体的なテクニックの一つとして、 子どもができるようになる教え方モンテッソーリ教育では「掲示」と呼ぶそうです)が紹介されてました。

  • 対象を一つだけ取り出す。
  • 動作を分析し、順序立てる。
  • むずかしいところを、ハッキリさせる。
  • 動作を見せる間は、言葉を使わない。
  • 正確に実行し、精密なところに心をこめる。
  • 教えながら教える。
  • 自分からする自由を与える。

子供に寄りそって様々なことをちょっとづつ習得する中でできることを増やし、日常生活の中で責任を持たせて自律的な行動を促していくというのは、マネジメントに似てる部分もあるので、今後も継続して子育て本は読んでいきたいと思いました。何かオススメ本があれば教えて下さい。